ロシアでは金融危機の影響でビジネス拡大を控えていた大手銀行が相次いでリテール業務網の拡大に乗り出している。11月13日付コメルサント紙が伝えた。
VTB24銀行をはじめとする大手銀行では今後リテール業務の需要も回復すると予測している。同行のビャチェスラフ・ボロビヨフ副頭取は「我々は、リテールローン市場が今後成長すると理解している。経済は金融危機を脱しつつあり、銀行のリテールサービスの需要も回復するだろう」と述べている。同行では2010年にリテール業務の拠点を48ヶ所新規開設する計画である。
他にも「MDMバンク」「ルネッサンス・クレジット」「ビンバンク」「プロムスビャジバンク」等の大手銀行が同様にリテール業務網の拡大計画を発表している。また外国の銀行でもDeutsche Bankロシア支社が10月の時点で既にロシアのリテールサービス市場進出の意向を発表している(10月16日付RB.ru)。
専門家によれば、金融危機で多くの銀行が流動資金確保を目的に預金に高金利をつけたため、現在リテールサービスの収益を増加することで埋め合わせを図ろうと試みている。(11/13)
(週刊ダーリニ・ボストーク通信823号より抜粋)