ロシアで生産される外国メーカーのタイヤ及び輸入タイヤの販売が下落している。販売不振の一番の原因は自動車販売の低迷、そして消費者がより安い製品を求めていることである。11月5日付のRBC Dailyが伝えた。
フィンランドのタイヤメーカーNokian Tyresは今年1〜9月のロシア及びCISでのタイヤの売上高が前年同期比63.1%減の1億2790万ユーロになったと3日に発表した。同社の世界全体での売上は32.2%減の5億5080万ユーロ。これにより同社の売上に占めるロシア及びCIS諸国の割合は40%から22%へとほぼ半減した。Nokian Tyresのロシア工場の年間生産能力は700万個であるが、現在は7つある生産ラインのうち6つしか稼働していない。ロシアで生産されるタイヤの大部分が輸出されているという。
また、ロシア市場の最近の傾向として消費者がより安い製品に移っていることが挙げられている。Nikian Tyres社のデータによると、昨年はプレミア製品が市場の約3分の1(約1000万個)を占めていた。同社は、今年はこれが年末までに5分の1(約500万個)になると予測している。しかし、Nokian Tyresはロシアの市場ポテンシャルについては疑っておらず、来年から徐々に回復し始め、2011〜2012年に勢いを増し、2012年には2008年のレベルに戻ると見ている。(11/5)
(週刊ダーリニ・ボストーク通信822号より抜粋)