韓国の電機メーカーSamsungがモスクワ州の南西に位置するカルーガ州で生産する製品をCIS諸国に輸出する際に10ヶ国での輸入関税がゼロになる。これは現地生産の程度が一定レベルに達している企業に与えられるST-1の認証を同社が受けたため。10月1日付のコメルサント紙が伝えた。
SamsungがST-1の認証を受けたのは60モデル以上の液晶及びプラズマテレビ。ST-1の有効期間は12ヶ月で、その製品が完全に現地でつくられているか、または大部分が現地生産されていることを証明する。1994年4月にアゼルバイジャン、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、ロシア、ウズベキスタン、ウクライナ等が政府間協定「自由貿易地域の創設について」に調印したが、この協定に従うとST-1を持っていることでこれらの国々での輸入関税が免除される。
Samsungは昨年カルーガ州の工業団地でテレビの生産工場建設の第一工期を完了しており、2009年には約150万台のテレビを生産すると発表していた。2012年までに同工場の生産能力は年間600万台に拡大される予定である。
Samsungのラカエフ広報局長は「今のところロシアからテレビを輸出する先として予定しているのはウクライナ、ベラルーシ、カザフスタンです。つまりCISのなかで最も魅力的な市場ということです。ベラルーシの輸入関税は40%ですが、ST-1の認証があればこれが0%になります」と語っている。ちなみにウクライナの輸入関税は28%、カザフスタンは25%である。(10/1)
(週刊ダーリニ・ボストーク通信817号より抜粋)