2009/4/4
4月3日付けのノーボスチ通信がロシアの朝鮮問題・外交専門家であるゲオルギー・トロラヤ氏(ロシア科学アカデミー経済研究所朝鮮プログラム局長)のインタビューを掲載している。
トロラヤ氏によれば、発射実験は米首脳交替の時期に合わせて設定された。北朝鮮はこのタイミングでアメリカに対してより高い要求を突きつけ、後に核技術開発停止の見返りをより多く得ようという魂胆である。また北朝鮮のミサイル問題を、米国がアジア太平洋地域へのミサイル防衛網展開のための根拠として利用する可能性がある。さらに米国はこれを機に北朝鮮に対して批判的な国際世論をまとめ、今後北朝鮮に対する制裁を強化しやすくなる。
ミサイルが日本領内に落下する可能性についてトロラヤ氏は「今回の場合も、ロケットが予定の軌道を外れ、例えば日本列島へ飛んでいく危険性は大きい」と述べた。
日本がミサイルを迎撃した場合「予想不可能な事態を招き北朝鮮側の激しい反発を呼び起こしうる」と同氏は指摘する。同時に同氏は「事態が戦争に発展することはないだろう」と述べている。(4/4)