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ウラジオ短信

鹿児島も極東市場に興味を

10月下旬、鹿児島の経済グループがウラジオの企業とマッチングをするというので同行させていただいた。

主催したのは鹿児島相互信用金庫の「TOBO(翔ぼう)会」という組織。中国ほかアジア方面との貿易を支援するために同金庫が行っている貿易ミッションである。

参加者は鹿児島市内の企業13社、総勢16名。職種は木材加工、建築資材、焼酎、水産物、中古車、洋菓子などの製造及び販売、また設計事務所と業種は多岐にわたる。さらに、鹿児島のテレビ局と新聞社も同行取材をしていた。

同団員らは、鹿児島空港を朝8時に出て名古屋空港経由で新潟空港に10時40分到着。その後、ウラジオ空港に着いたのは日本時間5時半。私が自宅を出てからウラジオに到着するまでの所要時間は3時間半である。

同団のマッチングの中で一番感触を得たのが日本の洋菓子であった。その洋菓子の社長が言うには、「ウラジオのケーキ類は日本の50年遅れている。ぜひ、来年ウラジオに来て、日本のうまいケーキをロシアの人に食べさせたい」と、熱っぽく語っていた。

また、鹿児島名産の焼酎を売りたいと言う社長は、ロシアのウオッカとアルコール度数は似たようなものだから受けるだろうと、早速、昼食で訪れた寿司バーで商談をしていた。

とにかく皆さんバイタリティに溢れ寸暇を惜しんでロシア企業との面談や街に繰り出して商品を見ていた。後日、同金庫の担当者に電話をしたら、「またロシアにミッションを派遣しますよ」と積極的である。

新潟も鹿児島もウラジオへのコンテナ便はプサン(韓国)トランジットで条件は同じである。新潟が早くウラジオへの航路を開設し、対ロシア極東への貿易港としての役割を担うことが求められる。

2006/11/10 JSN 田代雅章

※この記事は、新潟日報紙の「環日本海情報ライン」2006年11月14日の記事を転載したものです。

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