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ウラジオ短信

市民に広がるパソコン人気

ロシアのパソコン市場が好景気を迎えている。イズベスチヤ紙によると、今年第3四半期のロシア国内におけるパソコン販売台数は34万2654台。月平均の売上げ高は1億ドルを突破し、関連商品の売行きも好調である。

この伸びに否定的な影響を与える政治的な要因は今のところ考えにくく、経済の安定が続けば、年末にかけて爆発的な伸びも期待できる、と楽観的な見通しを示す専門家もいる。

ウラジオでも先月、大型パソコン専門店がオープンした。価格は日本の量販店よりも若干低く感じられる程度だが、品数は充実している。これまで、パソコンを個人で所有するか、職場や学校などでインターネットにアクセスできるウラジオ市民の数はそれほど多くなかった。しかし、最近、市内にインターネットカフェが数店舗オープンし、コンピューターを導入する教育機関や企業が増えてきたため、市民がネットにアクセスできる環境が整ってきたといえる。

ロシアでは、各都市間の通信網の整備が遅れ、ウラジオでも、国際電話はおろか、市外電話さえできない家庭用回線がいまだに存在する。今やロシア国内のビジネスにおいて、インターネットやE-mailは不可欠なツールとなりつつある。外国とのビジネスでは言うまでもない。インターネットなど情報技術を活用した通信の質の向上は、ウラジオを含めたロシアの地方都市にとって、最も力を入れるべき課題のひとつであるように思われる。

2000/12/04 JSN 浜野 剛

※この記事は、新潟日報紙の「環日本海情報ライン」2000年12月掲載の記事を転載したものです。

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