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ウラジオ短信

学生の政治への関心高まる

9月27日、ウラジオストクの市長選挙が行われたはずである。「行われたはず」と書いたのは、ウラジオの市長選挙は7月上旬にも予定されていたが結局は延期された経緯があるから。

そして、沿海地方とウラジオ市の対立は周知の事実。市長選に向けて市長派のテレビ局の社長が首になり、後任に知事派の新聞社社長が就任。次には、現市長によるある人物の暗殺計画の発覚など次から次へと巷をにぎわす事件が起き市民はうんざりしている。

こんな中でウラジオの未来に期待の持てる話もある。市内の学生を対象に行ったアンケート調査では、52%の学生が「選挙に行く」と答えている。「行かない」が26%、「分からない」が22%と学生の政治への関心が高まっている。また、テレビによる候補者全員の討論会も予定されており、市民が公正に市長を選択できる場面も増えつつある。

ところで、今回の市長選挙に立候補しているのは全部で14人。主だった名前を挙げると現市長のチェレプコフ氏、シャホフ氏(ロシア連邦下院議員)ログネンコ氏(ビール工場社長)、ギリゲンベルグ氏(元市長代行)セレブリャコフ氏(沿海地方議員)、セディフ氏(大学学長)など。

ある学者グループの行った世論調査によると1位チェレプコフ34%、2位ギリゲンベルグ27%、3位セレブリャコフ11%の順となっている。しかし投票者の25%の指示を得なければ上位2人による決選投票となる予定である。

1998/09/28 JSN 田代雅章

※この記事は、新潟日報紙の「環日本海情報ライン」1998年10月掲載の記事を転載したものです。

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