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ウラジオ短信

税関でロシア人気質を理解

ロシアでは外国から持ち込む個人荷物、持ち出すお土産品に対して厳しい規制がある。

旅行や視察でロシアに来た日本人のお土産は「キャビア」に人気がある。しかし、免税範囲は2缶まで。それ以上は領収書の金額の60パーセントの課税となる。それを知らずに領収書を持っていないと「没収」ということもあるようだ。

絵画は100パーセントの課税となっている。記念にウラジオの風景の絵を買う場合、相手の言った金額の倍となることに注意が必要である。

このような法律のおかげで、外国人らは出入国の際にロシアに対して不快になることも多い。

私の場合は、入国よりは出国の時に税関吏とやりあうことが多い。つい最近もロシアの企業から「石材」の見本を日本へ届けてほしいということで預かったが税関でストップをかけられた。

また、いつも大量の新聞や雑誌類を持ち出すので「何をするのか」と言われる。それをスタッフのアンドレイに言ったら「税関のチェックが長いのでその間に読むためのもの」と冗談らしからぬことを言った。

この税関とのやりとりの中で、ロシア人の気質を見ることもある。以前、車の部品を持ち込み税金を払う段になっておつりがない。私も面倒になって「おつりはいらない」と言ったら、税関吏はそれは出来ないと言い税金を安くしてくれた。ただ、「これは誰にも言うなよ」と念を押された。

1997/11/02 JSN 田代雅章

※この記事は、新潟日報紙の「環日本海情報ライン」1997年11月掲載の記事を転載したものです。

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