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「珍事件」後、厳しくなった警察

きょう16日はロシア大統領選挙の投票日である。

これまでに大統領選挙をめぐるさまざまなイベントや事件があった。モスクワでは爆弾テロも発生した。ウラジオストク市内でも路上の検問が強化され、テロ行為に備えて貯水地などは厳重警備が敷かれた。  

このような状況で起きたユニークな事件を紹介しよう。

「沿海地方内務局長よ、沿海地方の警察はテロに対抗できますか?」と題した記事が5月25日のウラジオストク新聞の第1面を飾った。

同新聞社系列ラジオ局の記者が、友人から旧式の壊れたバズーカ砲をもらい受けた。壊れているとはいえ、一見しただけでは分からない。彼はそれを担いで白昼、警察をからかいに編集部を出発した。彼は堂々とメーンストリートを通って、警察の6つの警備班の前を検問も受けずに見事に通過した。

通行人たちも特に驚くふうでもなく、バズーカ砲を担いだ記者を眺めていたという。つまり、だれもこの事態を疑問に思わず、警察に通報する人さえなかった。この記者自身にも何のおとがめもなかった。

この事件の後、マスコミに対する警察の対応は一層厳しくなり、市内パトロールも強化されたという。

首都の喧騒(けんそう)やエリツィン支持派のどんちゃん騒ぎをよそに、ウラジオ市民はいまひとつ盛り上がりに欠けている。それは一見、冷めているようだが、逆に彼らの緊張感を表していいるようにも感じられた 。

1996/06/16 JSN 釈囲美法

※この記事は、新潟日報紙の「環日本海情報ライン」1996年06月掲載の記事を転載したものです。

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