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ロシア一般家庭の紹介

サハリン州クナシリ(国後)のキリロフさん一家紹介

夫/アレクセイ(33歳)発電所技師
妻/エレーナ(21歳)主婦
長女/ナースチャ(生後2ヶ月)

エレーナは1986年にクナシリ(国後島)に生まれ、以来ずっと島に暮らしている。親が軍に勤務していたアレクセイは1974年ドイツに生まれ、1980年、親の転属にともない、国後に移住してきた。国後の島民は誰しも軍務についたり、国内さまざまな地域の教育機関に進学するため、一定の期間、島を離れざるを得ない。アレクセイはチェチェンで2年間過ごした後、アバカンの大学で学んでいるため、島外で7年間を過ごしたことになる。

現在、2部屋からなる彼らのアパートがリフォーム中なので、二人はアレクセイの両親と同居している。アパート自体は別に住居を購入した両親から譲り受けたものだ。

アレクセイの基本給は、月1万5000ルーブルである。娘の誕生にともない、9000ルーブルの一時金が支給された。目下、児童手当を申請中である。所得のおよそ4割は、電気代や電話代といった公共料金に支出されている。食費は週に大体2000から2500ルーブル。食料品や公共料金の値上がりが家計を圧迫しているため、月給だけでは貯金にまで回らない。そこでアレクセイは、夜間や休日に時間をみつけては、知り合いの商人の注文を受けて、自家用トラックで小荷物を運搬するという副業に携わっている。

今年子供が生まれたことから、妻のエレーナは自宅で育児に専念している。出産前、彼女は母方の親戚が経営する工業製品販売店で売り子をしていた。アレクセイがそこへ買い物に訪れた事が、二人のなれそめである。

国後島の生活環境についていえば、何より大陸との交通連絡手段が未発達で不便な事があげられる。飛行機は天候の悪化で一週間も飛ばなかったりするし、秋などは時化のため、船が接岸できず、シコタン(色丹)の港に避難してしまったり、コルサコフに帰ってしまうということがある。食料品などの物価はサハリンの1.5倍から2倍である。このため収入のほとんどが食料品や日用品に費やされている。衣服・靴・家具等、島で購入できない品物は大陸から運んできている。

国後の良い点としては、犯罪率の低いこと、地域の環境が良いこと、自然が豊かなことなどがあげられる。アレクセイは火山のような極地ハイキングにでかけ、そこで写真や映像を撮るのを趣味にしている。彼の憧れは「ヤマハ・カディアック400」のようなバギーを買って、島内の行きにくい場所にも自由に出かけていくことである。アレクセイの将来の計画は、コンピュータ用品などを取扱う店舗を開くことで、無駄遣いをしないために副収入はすべて外貨に換えている。 (2007年03月)

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