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ロシア一般家庭の紹介

沿海地方ホロリスクのシェスタコフさん一家紹介

夫/ピョートル(50歳)失業中
妻/スベトラーナ(41歳)看護師
夫の母親/アンナ(83歳)年金生活者
長男/セミョン(21歳)無職
次男/セルゲイ(17歳) 専門学校生
三男/イワン(15歳)中学生
四男/アレクセイ(8歳)小学生

シェスタコフ家は沿海地方ホロリスク地区ダリザボツク村に住んでいる。かつてこの村には、大規模なコルホーズがあり、誰もが安定した仕事と収入を持っていた。しかしコルホーズの経営が行き詰まり多くの村人が失業。今では少しでも給料のいい所で働こうと努力している。シェスタコフ家でも同様に、家庭菜園で収穫した農作物をウスリースクやウラジオなどで売って得た収入が家計を支えている。

一家は大家族だ。夫妻が結婚したのは11年前。スベトラーナには最初の夫との間にもうけた息子が3人いた。その後アレクセイが生まれた。高齢でケアが必要なピョートルの母親アンナも同居している。次男セルゲイは1年前、実父が住むクラスノダル地方へ越して行き、そこで専門学校に入学したが、地元に戻る予定はない。長男セミョンはその前にクラスノダルへ行っていたが、兵役で地元に近い場所での勤務になった。今年、兵役期間が明けて村へ戻ったが、クラスノダル地方へ戻る気はない。イワンとアレクセイは学校に通っている。

スベトラーナは村の病院で看護師をしている。仕事はきつくないし、勤務時間も長くない。確かに月給は1500ルーブル(約6000円)と僅かだが、定職があるだけ有難い。これにピョートルの母親の年金2200ルーブル(約8800円)を加えた3700ルーブルが一家の月々の固定収入だ。ピョートルは失業中ながらも熱心に稼いでいる。農作物や薪や屑鉄を売って、月3000ルーブル(約1万2000円)から良い時はそれ以上稼ぐ。収穫の秋にはもっと、充分冬を越せるだけ入る。家庭菜園の存在と、森で集めたキノコ、ワラビ、ベリー等は確かに家族を支えている。スベトラーナは野菜やキノコの酢漬け、キャベツやワラビの塩漬け、ジャムをたくさん作って冬に備える。

牛1頭とブタと雌鶏を飼っているので、肉や牛乳や卵も全て自給自足。それで、一家の支出は基本的には、生活に最低限必要な砂糖、塩、小麦粉、穀類、パン、日用品、暖房用の石炭、家畜の餌に使われている。確かに一家の生活は楽ではないが、今ピョートルは第2の家を建てている。古い家は台所とベランダと部屋が2つあるが、小さい夏用の家を建てる事にした。作業はかなり前から、必要な資材が入手できた時に少しずつ進められてきた。軍隊から戻ったセミョンも仕事が見つからなければ、父親を手伝うことになるだろう。 (2006年05月)

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