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ロシアで有望なニッチビジネス

  10月22日、ビジネス誌「代表取締役」が「今後5〜10年で儲けられる20のニッチ市場ランキング」を発表した。
 評点は、「代表取締役」誌と専門家らが選定した20の市場に対し、投資や経済の専門家が「収益性」、「リスク」、「難易度」を採点し、100 x 収益性÷(リスク+難易度)の計算式により算出した。市場別のコメントの抜粋は以下の通り。
 1.携帯電話決済:携帯電話による決済は、2008年以降順調に増加しているが、それでも現在は電子決済額全体の1.3%に過ぎない。2017年にはロシアではスマートフォンの保有台数が全人口の6割に達すると見られており、潜在的な市場は大きい。銀行だけでなく、グーグルやペイパルのようなIT企業も参入できるビジネス。
 2.モノのインターネット:コンピュータだけでなく様々なモノがネットワーク化されるとなると、大きなビジネスチャンスが生まれる。広告空間も広がる。
 3.ビッグデータ:例えば、ロシアでは今年、保険会社Intouchが「スマート保険」の販売を開始した。これは自動車任意保険(CASCO)の一種で、携帯電話に専用アプリを入れてドライバーの運転スタイルのデータを収集することと引き換えに、保険料を最大20%割引するという商品。収集されたデータは、将来のCASCOの価格を決める際に有用な資料となる。
 4.オンライン学習講座:最近までオンライン教育は、娯楽の一種または補足的な学習程度のものと認識されていたが、今後数年のうちに大学と同等の高等教育のひとつになると見られている。海外コースの受講者が増えるので、国際語としての英語のプレゼンスがますます強まる。
 5.食品のネット通販:ロシアではまだ大手が独占していない自由な市場で、成功例は少ない(例えば、ウトコノスは規模を縮小した)。しかし世界のトレンドを見れば、良い提案ならばヒットする余地が十分あると期待できる。特に食料雑貨、飲料、缶詰など消費期限が長い規格品が有望。
 7.3Dプリンタ:現在、身の回りの物品の製造は中国などのアジア圏に集中しているが、2015〜25年には3Dプリンタの普及により欧米に回帰すると見られている。
 9.新型燃料・バッテリー:ロシアでは、ベンチャー企業Handy Powerがアルミニウムと水による充電システムを考案し、スコルコボから奨励金を受けた。また、9月には富豪アブラモビチ氏が、イスラエルのベンチャー企業StoreDotの環境にやさしいバッテリーの生産に1000万jを投資した。
 10.地方の商業不動産:現在、モスクワとサンクトペテルブルク以外ではオフィスビルやショッピングセンターは発達していないが、今後は土地が安く競争も緩やかな地方の発達が期待されており、国内外のデベロッパーにとって商機となる。(後略)(10/22)

(表;「代表取締役」誌/週刊「ボストーク通信1066号より)


 



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