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ロシアでバス・トラックのユーロ5への移行が1年延長

 トラック及びバスの排ガス基準「ユーロ5」への移行期間が、2015年12月31日まで1年間延長されることになった。8月6日付でロシイスカヤ・ガゼータ紙が伝えた。
 これは期間延長を定めた政府決定が8月5日に公表されたもの。ロシアでは今年1月から、ユーロ5対応のエンジンを搭載したバス・トラックに関しては、燃料に応じて回転数を制限する機能の付いたもののみを認証登録できることを定めた規則が発効していた。これは低品質な燃料の場合に回転数を抑えることで、大気汚染を防ぐ機能である。ところがロシアでは、大都市以外では低品質な燃料しかガソリンスタンドでは販売されていない場合が多いため、こうした燃料で走らざるを得ないユーロ5対応車は、走行中に次第にエンジンの回転数が低下し、完全に止まってしまうこともあった。そのため、輸送業者らはユーロ5対応車の購入を控えていた。
 今回の政府決定を主導した産業貿易省によれば、移行期間には回転数制限の機能をオフにした車も登録可能となるため、業者らの車両更新が進み、ユーロ5対応車の販売が伸びる見込み(8月5日付Zr.ru)。
 日野自動車ロシアのゾリン執行取締役は、「ユーロ5対応車のディーラーにとっては景気刺激策となる。これまで輸送業者は、低品質の燃料によるエンジン停止トラブルに何度も見舞われてきたからだ。今後、ユーロ5対応の新車とユーロ4対応の中古車の販売が伸びる可能性がある」と述べた。(後略)(8/6)

(週刊「ボストーク通信1056号より)



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