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千島列島で港湾工事が進む

 国後島のユジノクリリスク(古釜布)で港湾複合施設建設工事の第1段階が完了した。また、千島列島北部のパラムシル島では2003年から行なわれていた港湾の改修工事が完工した。サハリン州クリル諸島社会経済発展連邦プログラム実行管理部が11月16日及び11月26日付のプレスリリースで伝えた。
  国後島(人口約8000人)の工事では喫水2.5mの船が接岸できる岸壁が380mつくられた。また、岸壁からは125mの桟橋が伸びており、喫水5mの船が接岸できるという。クリル諸島及びサハリン州投資プログラム発展局のアバプコフ長官は「これでようやく錨泊せずにユジノクリリスクに貨物や人の積み下ろしができるようになった。また、岸壁の建設にあわせて漁船を購入した者もおり、国後島のビジネスの発展によい刺激を与えた」と述べている。第2段階では2011年末までに船着場の建物がつくられる。
 パラムシル島ではセベロクリリスク市のセベルヌィ堤防の改修工事が完了した。もともとは日本が1920〜30年代につくった堤防があったが、破損が進み、30年以上前から支障をきたしていた。今回の工事により強い時化の場合にも湾内は安全となる。また182mの岸壁もつくられ、漁船が接岸できるようになった。2003年に始まった工事では他の堤防や岸壁、電気や水道設備の改修が順次行なわれていた。パラムシル島の主要産業は水産業で、人口は約2400人。
 今後の計画についてアバプコフ長官は「現在はクリル諸島の経済が活性化しており、パラムシル島と択捉島では排水量の大きい船舶が係留できる岸壁が不足している。サハリン州政府はこうした設備の建設計画を準備しており、今は財源を探しているところだ」と述べている。 (11/26)

(週刊ダーリニ・ボストーク通信874号より抜粋)




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