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カスペルスキー・ラボ(Kaspersky Lab)がウイルス対策ソフト市場でシェアを急拡大中(要旨)

ベードモスチ紙 2007/07/23

同名のアンチウイルスソフトで知られるコンピューターソフト会社「カスペルスキー・ラボ」は、同社の昨年の収入は、U.S.GAAP(米国会計基準)で69%増えて6730万ドルに達し、また売上高(契約額)も76%増となる8530万ドルに達したと発表した。

「カスペルスキー・ラボ」のスポークスマンであるチムル・ツォリエフ氏は、「売上高の伸び率は、前年を1%しか上回っていない」とし、昨年から売上の変化や動向については明らかにしなかった。ただ、同社の成長テンポは、ウイルスソフト業界で「最も速い」という。

とはいえアンチウイルスソフト開発の最大手の米シマンテック社と比べると、カスペルスキー社は売上額でもシェアでも小さい。シマンテック社の昨年の成長率は25.5%だが、売上高はカスペルスキーをはるかに上回る52億ドルだ。

ロシア情報通信省によると、ロシアのソフトウェア市場は昨年44.3%拡大し、市場規模は22億ドルにまで成長した。ロシア最大のITホールディングスであるIBS社の売上は、2006年4月〜12月までの9か月で、前年同時期比24%の成長を遂げ、5億6500万ドルに達している。

カスペルスキー・ラボが急成長した要因は、海外での積極的な販路拡大に成功したことだ。同社はプレスリリースで、2007年の初め頃までに、ドイツにおけるアンチウイルスソフトの小売販売数で、シマンテック製品を抜いて首位に立ったと発表した。これを裏付けるように、ドイツのシンクタンク「GfK」社の調査でも、ドイツの家庭用アンチウイルスソフト市場におけるカスペルスキー・ラボのシェアは今年5月時点で44%となっている。

ロシアのシンクタンク「トロイカ・ダイアログ」社のアナリスト、アンドレイ・ボグダノフ氏は、「カスペルスキー・ラボは、家庭向けソフト市場における成長テンポの面で、他のソフトメーカーを追い抜くかもしれない。アンチウイルスソフトの需要は急速に拡大しており、カスペルスキー・ラボは広く浸透したブランド力を生かしてシェアを拡大している」と分析している。



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